東南アジア地域での生産スケジューラ導入状況【「アジア進出を成功に導く25講」著者 藤井賢一郎が斬るアジアビジネス】

10年前に当方が総経理として上海に赴任してから、現在の生産スケジューラの中国市場での導入状況は隔世の感があります。

中国は「製造強国」を目指すべく、北京政府の指導の下、特に中国民営企業での生産スケジューラ導入に力をいれています。

結果、当社のコピー製品が多くでるなど困った状況もありますが、中国では生産スケジューラは完全に認知されたシステムとなりました。

東南アジアをみると製造業で先行するタイなどで少しずつ生産スケジューラがローカル企業も含めて認知されてきてはいますが、同様の日系製造業階層(自動車産業)をもつインドネシアでは、その認知度はまだまだという現状です。

コロナから中国同様に早くに復活したベトナムでも生産スケジューラへの関心は高いですが、未だに人海戦術のほうが安いといった認識が高いです。

先日マレーシアの代理店と話をしたところ、マレーシアでもコロナの影響で、安価な外国人労働力が減少しており、現地製造業のみならず、マレーシアで生き残りを目指している日系製造業でもラインの自動化という要求が高まってきているとのことです。

もともとITでは先行しているマレーシアですので、生産スケジューラのニーズの高まりにも期待できます。各国ともに製造現場の見える化を重視し、MESによる製造実績・進捗のIT化が急務となっています。

生産スケジューラもそれらに製造指示をだすシステムとして今後位置づけされていくものと考えられます。

ここで中国と比較して生産スケジューラの導入が遅れている東南アジアの工場の理由を私なりに述べさせていただくと、

  1. 生産スケジューラとはなんぞやという理解が進んでいない
  2. どうやったら導入成功するのか?という経験がない
  3. 納期に対する現場の認識が甘い
    「マイペイライ」「キラキラ」ではもともと納期を厳格に守る意識が希薄

東南アジアのどの国もそうですが、

  1. やがて人件費はあがる
  2. 資源国であってもやがて枯渇する
  3. 内需のみならず海外輸出に軸足をおかなければならない国の工場は品質はもちろん納期をまもらなければならない

そのような傾向の中で必ず生産スケジューラの導入は必須となります。
すでに当社が日本のみならず、中国・ヨーロッパで導入実績をあげている事実は、世界の工場で生産スケジューラが必要という証拠です。

生産スケジューラはリードタイム短縮や納期遵守といった直接の効果効能のみならず、導入にあたり、製造実績の精度をあげる、どの装置で何をつくったらどのくらいの時間がかかるか?などを考慮することによって生産効率をあげるのに役立ちます。

特に日系製造業の場合、管理者は日本人・実行者は現地人という特徴がありますので、同一の目標をもつためには、生産スケジューラの導入が有効です。

よいことばかり書きましたが、生産スケジューラの導入は難しいプロジェクトです。エクセルのようにインストールすればなんとか自力で利用できる製品とは異なります。

  1. 製造部品表があること
  2. ラインのタクトタイムが設定されていること
    ※上記マスタデータの更新が間違いなくされること
  3. 製造実績が正確にあがってくること
  4. 理論在庫と実在庫の差異がないこと

※これらのトランザクションデータの正確性にも苦労します

上記のような条件を整えるには、ひとつひとつの障害をブレークスルーしていかなげればならず、並大抵のことではありません。

したがって当社はスモールスタートを提案しています。2000データ 必須機能のアスプローバを買うには、60万円ですみます。また、年間使用料15万円という価格体系もありますので、恐れずまずはとりくんでみませんか?

※この価格は東南アジア(中韓日を除く)限定です

藤井賢一郎 fujii@asprova.com
2000年代より、中国・タイ・インドネシアに駐在。コロナの影響でベトナムには駐在できずにいるが、日々、現地の代理店と情報交換の上、ビジネスをすすめている。
アスプローバ株式会社 営業顧問


著書
「アジア進出を成功に導く レクチャー25講」
株式会社青月社刊