日本特殊陶業株式会社/Niterra Co., Ltd.はNGKスパークプラグ、車載用酸素センサー、セラミック切削工具で世界一のシェアをもつ企業です。
センサー製造においてAsprovaを使って世界規模の生産プロセス改革を実施した経緯とその効果について聞きました。
日本特殊陶業 センサ事業部では、Asprovaを使って四輪車・二輪車向け各種センサの生産をスケジューリングしています。
2010年にまず国内工場に導入、その後、日本での活用モデルをベースにして「海外展開モデル」を開発し、2013年に中国工場、翌2014年にはタイ工場へ展開しました。各拠点の概要は次のとおりです。
2024年の時点でグループ全体で22本のAsprovaが導入されています。

Asprova導入前の課題を教えてください。
以前はExcelマクロを使って生産計画を行っていました。しかしExcelマクロには、
1). 「計算速度が十分でない」
2). 「大幅な受注の増加・変更があったとき、修正に手間と時間がかかる」、
3).「計画サイクルは月次単位、計画メッシュは日時単位が限界」という問題点がありました。
この課題を解決するべく、本格的な生産スケジューラの導入を決めました。なおその時の導入は、センサ事業部全体の生産管理を改善する「生産プロセス改革」の一環でもありました。
Asprovaを選択した理由はなんですか?
その後、いくつかのスケジューラを比較検討した結果、Asprovaが、
1). 「秒単位での計画メッシュが可能」
2).「市場シェアが高い」、
3).「同時期に導入を検討していたERP(SAP ECC)との連携実績が豊富」、
4). 「多言語に対応しており海外拠点へ展開が可能」という点で優れていたので採用を決めました。
Asprovaの導入効果を教えてください。
Asprovaの導入効果は次のとおりです。
効果1.「計画サイクルの短縮と在庫削減」
効果2.「潜在的な改善ポイントの顕在化」
効果3.「工程間の仕掛品運搬の小ロット化」
効果4.「生産計画についての従業員の意識変革」
Asprovaを国内だけでなく海外でも活用することに決めた経緯を教えてください。
Asprovaによる生産プロセス改革は、当初より国内だけでなく海外拠点にも展開する予定でした。まず国内でAsprova活用のモデルケースを確立し、その後、世界各国の生産拠点へと横展開するわけです。
各国拠点の生産管理手法を統一することの主なメリットとしては、1).「ある国の工場で確立した改善手法を、他の国の工場に伝播することが容易になる」、2).「生産の評価指標(KPI)が世界的に統一される」、3).「基準が明確になるので、評価する側、される側共に、納得性が高くなる」などが挙げられます。
しかし中国やタイへのAsprova導入の際には、設備、背景、文化の違いによる困難がありました。
具体的にどんな困難があったのでしょうか。
まず中国工場では、現地従業員に計画生産の知識と経験が十分でなかったので、「そもそも生産計画はなぜ必要か」を理解してもらうまで時間がかかりました。また最適なオペレーションを実現するまで、国内本社側の手厚いサポートが必要でした。とはいえ、中国工場には「日本語が話せる現地従業員が多くいた」「Asprovaは、新工場の設立に合わせて導入した。業務プロセスはゼロから構築した」など有利要因があったので、国内のモデルケースを比較的スムーズに移植することができました。
次にタイ工場ですが、この時は「すでに稼働している工場へのAsprova導入」だったので、システムやオペレーションの変更が発生し、それに慣れるまでには手間取ったようです。生産計画担当者には日本へ研修に来てもらいましたが、言葉の壁もあり負担が大きかったかもしれません。 しかしタイ工場では「生産計画それ自体の必要性」への理解ははじめから高かくベテランも多かったので、いったん新しい方法に慣れてしまえば、その後は短期間でリードタイム短縮などの成果を実現することができました。
現在、Asprovaの導入を検討している担当者向けに「先輩ユーザーからのアドバイス」などあればお聞かせください。
Asprovaは「導入して使いこなせば、成果は必ず上がる」というシステムだと思います。ただ本格導入の前には、工場スタッフに対し「そもそも何のための生産管理なのか」、「なぜ生産スケジューラを使わねばならないのか」などの基本思想をよく伝えておく方が、早期に成果を出せるでしょう。



